常磐線で気軽に「途中下車の旅」がしたいけど、「どの駅が面白いの?」と迷っている方へ向けた記事です。
観光地でもデートスポットでもない、自分一人でクスっと楽しめる「エモい駅」が知りたい!というニーズに応えます。
この記事では常磐線のうち、上野駅~土浦駅間で「エモい駅」を真剣に選び、それぞれの魅力がひと目で分かるように整理しました。
「なんとなく出かけたい」って気分のとき、この記事を見れば、常磐線で降りたい駅がすぐに決まります。気軽に行けて、ちょっとだけ景色が変わる。そんな「休日の穴場」がきっと見つかります。
常磐線と「エモ駅グランプリ」の基本情報

常磐線は、上野駅(正式には日暮里駅)から宮城県の岩沼駅を結ぶ長大な路線です。
特に最近は、東京上野ラインの開通によって都心からのアクセスも格段に向上。ちょっと行ってみようかな?と気になってる人も増えているかも。
そんな常磐線、都心では完全に通勤・通学ルートとして確立していますが、ちょっと見方を変えてみると「エモい一面」があったりします。
なお、最初にお断りしておきますが…デートスポットや遊ぶ場所を探すなら「上野」か「北千住」の二択です。でもこの記事では、そんな「ベタなおすすめ」は書きません。
途中下車した際に「これはエモい!」と感じる要素で駅たちがレースを行い、総合評価でグランプリを決定します。なお、このグランプリに参加するのは、上野駅〜土浦駅間の常磐線快速停車駅とします。
「エモ駅グランプリ in 常磐線」のレース結果
第1レース:ローカル鉄道接続ランキング
常磐線の途中下車駅でまず注目したいのが、ローカル鉄道へ乗り換えができる駅です。昭和感漂う車両が単線を揺れながら走るだけで空気も一気に変わり、小さな旅が始まる感じが味わえます。
ここでは常磐線沿線でローカル鉄道へ乗り換えできる駅をランキング形式でご紹介します。
1位:龍ヶ崎市駅(関東鉄道竜ヶ崎線)

2位:馬橋駅(流鉄流山線)
流鉄流山線は、馬橋駅から流山駅(千葉県流山市)を結ぶローカル鉄道。おすすめは小金城趾駅で下車して小金城跡散策。その後は流山駅まで行って、みりんと水運で栄えた街並を散策。癒しが欲しい時の日帰り旅に最適です。(写真は流山駅)

3位:取手駅(関東鉄道常総線)





第2レース:ホーム上の駅そばランキング
常磐線の途中下車で欠かせないのが、ホーム上の駅そば。電車を降りてホームに立った途端に出汁の香りが漂ってきて、一気に腹が減る「あの感じ」。
発車ベルと雑踏の中で食べるからこそ美味い、あの駅そばが味わえるのはどの駅なのか。ここではホーム上に「駅そば店」がある駅を、ランキング形式でご紹介します。
1位:我孫子駅(弥生軒・唐揚げそば)
我孫子駅名物の弥生軒「唐揚げそば」は、駅そば界で知らない人がいない超名物メニュー。巨大な唐揚げがドンと乗り、出汁と一緒に食べると想像以上の満足度。我孫子駅構内に3店舗、お隣天王台駅の1店舗も含めて1位です。


2位:北千住駅(そば処・ゲソ天そば)

3位:上野駅(爽亭・塩らぁめん)
上野駅ホームの「爽亭」では、駅そば店なのに「塩らぁめん※」が食べられます。ホーム上のラーメンは天然記念物並みに貴重な存在で、西新井駅のラーメンなどはSNSで見たという人も多いはず。このラーメンも必食です。(※11・12番線ホーム店のみ)


4位:土浦駅(土浦華月庵・かき揚げそば)

土浦駅には上りホームと下りホームに、それぞれ「土浦華月庵」という駅そば店があります。特に「コレが名物!」といったメニューはなさそうでしたが、「昭和後期から平成初期の駅そば」が食べられる。そんな貴重なお店です。
5位:柏駅(喜多そば・臨時休業中)
常磐線各駅停車のホームにある、昔ながらの駅そば店。「おてもと」っぽいデザインの看板と、出汁の香りが漂ってきそうな雰囲気だけで、お腹が減ってきます。残念ながら現在は臨時休業中とのことで、復活が待ち遠しいです。

第3レース:旅情感たっぷり駅ランキング
常磐線で「旅情」を感じたいなら、この第3レースに注目です。駅を降りた瞬間に景色や空気が変わる場所こそ、途中下車旅の醍醐味。
湖のスケール感、昭和レトロな街並み、宿場町の余韻など、どこも都会の延長にはない「非日常」が味わえます。ここでは旅情を感じられる駅をランキングでご紹介します。
1位:土浦駅(予科練平和記念館・霞ヶ浦)

土浦って行ったことありますか?ここは霞ヶ浦のすぐそばにある歴史の街。「予科練平和記念館」では兵隊さんたちの生活や訓練の様子が学べるほか、霞ヶ浦の巨大さにはただ圧倒されます。「スケール」を求めるなら土浦です。

2位:龍ヶ崎市駅(龍ヶ崎市観光)
龍ヶ崎市駅に着いたら、関東鉄道竜ヶ崎線に乗って「竜ヶ崎駅」へ向かいましょう。この移動時間がすでに旅情です。そして竜ヶ崎駅に着いたら、昭和レトロな商店街で、名物の龍ヶ崎コロッケや地元グルメを味わうのが至高です。


3位:取手駅(奈良漬と宿場町散策)

常磐線各駅停車の終着駅として、首都圏の人なら聞いたことはあるはず。でも駅前は「辿り着いた感」が満載の雰囲気です。そんな取手の名物は、なぜか奈良漬。おすすめグルメはダルマ形の天ぷらそば定食。宿場町の情緒も素敵です。

第4レース:湖沼アクセス駅ランキング
常磐線沿線は「沼の宝庫」でもあります。駅を降りて少し歩けば、三日月湖・巨大湖・伝説つきの沼など、街とは別の表情がいきなり姿を見せる区間が多いんです。
ここでは「常磐線からどれだけ沼に行きやすいか」を基準に、駅ごとの湖沼アクセス力をランキング形式でご紹介します。
1位:我孫子駅(手賀沼)
浦安にディズニーランドを建設するよりもっと前の話、実はここ手賀沼がディズニーランドになる予定でした(マジな話)。そんな手賀沼へのアクセスはやはり我孫子駅が便利。目的によっては北柏、または天王台でも可。あと、我孫子の由来が…。



2位:龍ヶ崎市駅(牛久沼)

牛久沼って、名前くらいは聞いたことありますよね?でもあの沼、全域が牛久市ではなく龍ヶ崎市に位置してます。なので最寄りも龍ヶ崎市駅。そんな龍ヶ崎市はうな丼発祥の地。巨大うなぎの形をした沼も存在します。


3位:取手駅(古利根沼)
子どもの頃、「三日月湖」って習いませんでしたか?そんな三日月湖、常磐線で行けます。いまは「古利根沼」と呼ばれてますが、取手駅から渡し船で利根川を渡って秘境の三日月湖を目指します。これ、冒険感ありません?



4位:荒川沖駅(乙戸沼公園)


5位:土浦駅(霞ヶ浦)
浦とは、海が陸に奥深く入り込んだ場所を指す言葉。「じゃあ霞ヶ浦は海なの?」いえ、違います。「じゃあ湖?」う〜ん…、霞ヶ浦はグループ名ってことを知った方がいいかもです。ま、デカすぎてエモくないので5位で。


総合評価(最強のエモ駅を発表します)
「エモ駅グランプリ 2025 in 常磐線」の結果発表



今回の「エモ駅グランプリ2025 in 常磐線」で特に存在感を見せたのが、このTOP3の駅たちです。まず堂々のグランプリに輝いたのは龍ヶ崎市駅(13pt)!
ローカル線・昭和レトロ・牛久沼・コロッケ食べ歩きがギュッとまとまり、常磐線の中でも「気軽に非日常へワープできる駅」として圧倒的な強さを誇りました。
2位の我孫子駅(10pt)は手賀沼へのアクセスと、「弥生軒の唐揚げそば」という二枚看板が強烈で、「とりあえず降りて損がない駅」として不動の人気。街歩き・沼・駅そばが同時に楽しめる万能型です。
そして3位の取手駅(9pt)は古利根沼への冒険感、宿場町の名残、濃い目のローカル情緒が重なった「味わい深い終着駅」。
どの駅も甲乙つけがたい魅力があり、常磐線で途中下車を考えるなら、この3駅をまず押さえておけば間違いありません。
※各レースの1位を5pt、2位を4pt、3位を3pt、4位を2pt、5位を1ptとして、合計獲得ポイントで評価しています。
大会委員長(筆者)からの祝辞

常磐線の駅たちが「エモさ」で競った今回のグランプリ。優勝した龍ヶ崎市駅をはじめ、どの駅にも独自の温度と物語がありました。私自身は横浜育ちのため、長く常磐線とは無縁の人生でしたが…。
20年ほど前、初めて上野駅から折り返しの常磐線に乗った日、あの「文化圏の違い」に圧倒されたことを覚えています。
それは仕事帰りのお父さんたちがカバンを置いて座席を確保したあと、ホームのキオスクへワンカップを買いに走り、再び戻って晩酌を始める。
しかも全てのお父さんが、です。なので車両の中が酒臭い笑 ─ 横浜では考えられない光景でした。
今ではそんな文化も薄れてきましたが、それでも常磐線らしい素朴さは残っています。今回紹介したように、ローカル線に乗り換えて小さな街へ寄り道するのも、週末がぐっと面白くなるポイントです。






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