イオンのトップバリュウイスキーがやばい理由:実際に飲んで真相を確かめてみた

イオンのトップバリュウイスキーがやばい理由 沼NEWS

ウイスキー好きの方や「イオンのトップバリュのウイスキーがヤバいらしい」と聞いて気になった方に向けて、この記事ではその「やばさ」の正体を実際に飲んで確かめた体験をもとに解説します。

現在は「トップバリュ」の名前は使われておらず「スナズウイスキー」という商品名に変わっていますが、実質的に中身は同じと考えられます。

値段が安すぎる、味が薄い、体に悪いのでは?などの疑問に対し、原材料・味・飲み方の観点から分析します。

記事を読み終える頃には「やばい」という言葉の意味を自分なりに判断できるようになり、買うべきか避けるべきかを見極める参考になるはずです。

 

スナズウイスキーとはどんな酒なのか

トップバリュウイスキーはスナズに生まれ変わった

トップバリュウイスキーはスナズに生まれ変わった

かつて「トップバリュ ウイスキー」としてイオンで販売されていたウイスキーは、現在「スナズウイスキー」という別名称で流通しています。

パッケージに「トップバリュ」のロゴはなくなりましたが、価格帯や仕様などから実質的に同一の商品と見なされています。

2023年頃までは店頭にも「トップバリュ」の名前が堂々と記載されていましたが、現在は完全に「SNAZZ(スナズ)」のブランド名に切り替わっています。

この変化により「トップバリュのウイスキーが消えた」と勘違いする人も多いようです。しかし実際は商品名とパッケージが変わっただけで、中身の方向性は当時とほぼ同じ。

つまり「スナズ=旧トップバリュPBウイスキー」と考えて差し支えなさそうです。

「やばい」と言われる理由はどこにあるか

「やばい」と言われる理由はどこにあるか

スナズウイスキーが「やばい」と言われる背景には、価格と味のギャップがあります。

店頭価格は720mlボトルが税込600円台(本記事執筆時点)と、競合するトリスやブラックニッカと比べても150円ほど安価に購入できます。

このあまりの安さに「本当に大丈夫なのか?」という疑念を抱かれることは避けられません。

さらに問題なのは「味」です。見た目はウイスキーですがストレートで飲むとウイスキーらしい香りや深みがほとんどなく、どこか遠くに無機質な風味があるのみ。

その違和感から「やばい」と言われるのは、味覚的なリアクションとして自然な流れでしょう。

見た目と名前が「ウイスキー」を名乗っているのに中身の印象が大きく乖離していることが、この「やばい」の正体だと考えられます。

中身はウイスキーなのかそれともスピリッツなのか

中身はウイスキーなのかそれともスピリッツなのか
中身はウイスキーなのかそれともスピリッツなのか

スナズウイスキーの原材料表示には「モルト、グレーン、スピリッツ(国内製造)」と記載されています。

さらにモルトとグレーンの原酒比率は11%以上、スピリッツが89%未満と明記されており、全体の大部分が無味無臭の高純度アルコールで構成されていることがわかります。

法的にはウイスキーの定義を満たしていますが、実際の飲み口や香りの印象は甲類焼酎に近い軽さを感じさせます。

トリスやブラックニッカのようにモルト主体で香りのある原酒をベースにしたウイスキーと比べると、スナズは味・香りともに控えめな設計です。

ウイスキーというより、割り物として成立する「ベースアルコール」に近い性質を持っていると言えます。

 

スナズウイスキーを実際に飲んでわかったこと

ストレートはきつく水割りではさらに味がなくなる

スナズウイスキーをストレートで飲むと、まず強く感じるのがアルコールの刺激と香りの弱さです。ウイスキーらしい芳香は乏しく、代わりに感じるのは無機質なアルコール感。

人によっては香りの印象を薬品的に感じるかもしれません。

次に水割りで試すと、アルコールの刺激は和らぐものの控えめな風味がさらに薄まり、味としての輪郭がほとんど感じられなくなります。

水で割って飲みやすくなるというより「ただ味のしない液体」になる印象で、ウイスキーらしさを期待すると大きく外れる可能性があります。

全体としてストレートでも水割りでも満足感は得にくく、飲み方としては相性が良いとは言いにくいと感じました。

なお、ウイスキーの水割りがまずいと感じる場合の解決策をこの記事でご紹介しています。(スナズには効きませんでしたが…)

ウイスキーの水割りがまずい?:家飲みで「うまい一杯」をキメる秘訣、教えます
水割りがまずいと感じた理由と、美味しく飲むためのコツを初心者向けに解説します。

ハイボールにすれば飲みやすさが一気に上がる

ハイボールにすれば飲みやすさが一気に上がる

ストレートや水割りでの印象が良くなかったため、最後に炭酸水で割ってハイボールにしてみました。

すると驚くほど飲みやすさが向上しました。冷えた炭酸がアルコールの角を中和し、香りのなさも逆にクセのない軽快な味わいに転じます。

ウイスキーらしさはあまりありませんが、居酒屋で出されるような軽めのハイボールと比べても違和感なく飲めるレベルです。

濃さを調整すればごく普通の食中酒として成立します。特別感はないものの香料や余計なクセが少ない分、割り物としては扱いやすい印象を受けました。

ウイスキーを楽しむというより「飲みやすい炭酸酒」として割り切ってしまえば、価格に対する満足度は意外と高いです。

これはそのまま飲む酒ではなく割って飲む酒である

これはそのまま飲む酒ではなく割って飲む酒である

スナズウイスキーをさまざまな飲み方で試してみると、「ストレートや水割りでは厳しいが、ハイボールにすれば飲める」という傾向がはっきりしました。

ウイスキーとしての個性は控えめですが、主張が少ないぶん割り物としての使いやすさが際立ちます。こうした性質から、スナズは「割って楽しむことを前提にした味設計」と捉えるとしっくりきます。

ウイスキーの風味を楽しむための酒ではなく「軽く晩酌したい」「とにかく安くアルコールを確保したい」という目的にフィットする商品です。

飲み方を工夫することでコスパの高さを活かすことができ、あくまで用途を見極めて付き合えば想定以上の満足感を得られる可能性があります。

 

スナズウイスキーをどう飲めばいいのか

チューハイのように割って楽しめばコスパは抜群

チューハイのように割って楽しめばコスパは抜群

スナズウイスキーはウイスキーとして飲もうとすると物足りなさが際立ちますが、「割って飲む酒」として考えると評価が一変します。

価格は税込で600円台(本記事執筆時点)と他の安価なウイスキーよりもさらに低価格で、コストパフォーマンスは圧倒的です。

クセのないアルコール感とほのかな香りがレモンや炭酸水、ジュースとの相性を邪魔せず、割りものとして非常に扱いやすい設計になっています。

晩酌用の軽いハイボールやレモンソーダ割り、食事中にサクッと飲むチューハイ感覚で使えば味の期待値を超える満足感が得られる可能性もあります。

飲み方を間違えなければスナズは「ただの安酒」ではなく、「使い方次第で活躍する便利酒」になると言えるでしょう。

体への影響は甲類焼酎と似た構成に注意

体への影響は甲類焼酎と似た構成に注意

スナズウイスキーの中身は原酒が11%以上、スピリッツが89%未満という構成です。スピリッツとは無味無臭に近い高純度アルコールで、製法や性質は甲類焼酎とよく似ています。

この比率を見ても、味や香りではなく「割って使うこと」を前提に設計された酒であることがわかります。ただし味や香りが控えめなため飲みやすく感じてしまい、結果的に飲みすぎるリスクがあります。

加えて香気成分やポリフェノールといった微量な健康成分もほぼ含まれていないため、体への負担という意味では他のウイスキーより重くなる可能性もあります。

チューハイや甲類焼酎と同様に、「安いからこそ飲みすぎない」意識が必要なタイプの酒といえるでしょう。

スナズが向いている人とそうでない人の違い

スナズが向いている人とそうでない人の違い

スナズウイスキーはウイスキーらしさを求める人にはおすすめできません。

香り・味ともに控えめでストレートや水割りでは物足りなさを強く感じるため、「ウイスキーの風味が好き」という方にはミスマッチです。

一方でハイボールや割りものをメインに飲む方にとっては、価格と使いやすさのバランスが魅力的に映る可能性があります。

特に「とにかく安く、そこそこ飲めればいい」というコスパ重視の晩酌層や、「強い香りが苦手」というライトユーザーにとっては、スナズは悪くない選択肢です。

ウイスキーとして評価するのではなく、「割って飲むための低価格アルコール飲料」として理解できるかどうか ─ それがこの酒と上手く付き合うための分かれ道になります。

まとめ

イオンのトップバリュウイスキーがやばい理由:実際に飲んで真相を確かめてみた

スナズウイスキーは見た目こそウイスキーですが、中身は「割って飲むためのアルコール飲料」という位置づけがしっくりきます。

ストレートや水割りで楽しむには物足りず、「やばい」と言われるのも納得の薄さと風味のなさ。

しかしハイボールやチューハイ的に使えば意外と飲めて、価格を考えれば悪くない選択肢でもあります。要は「ウイスキー」として期待しすぎなければ使い道はある ─ そういう一本です。

もしもあなたが強い香りや重厚な味わいを求めているならおすすめはできませんが、日常使いの「薄め酒」としてコスパ重視で割り切れるならアリ。

飲み方次第で「やばい」が「ちょうどいい」に変わることもある。そういう意味でスナズは「人を選ぶ酒」と言えるかもしれません。

編集後記

編集後記

私はもともとウイスキーが好きで、スコッチをはじめ洋酒もひと通り飲んできました。ですが結局のところ、行き着いたのはトリスやブラックニッカといった日本の安ウイスキー。

値段と味のバランスが良く、太りにくい(!?)という点でも私にとってちょうどいい存在です。

そんな私がずっと気になっていたのが、イオンの「トップバリュ ウイスキー」。とにかく安い。あまりにも安すぎて、逆に手が出せなかったんです。

まずかったら飲みきるのが地獄。お酒の時間って自分へのご褒美みたいなものだから、それを台無しにしたくなかった。

でも今回、ようやく試してみました。気づけば名前は「スナズウイスキー」に変わっていて、ちょっとおしゃれな顔して棚に並んでいました。

でも中身まで変わってるとは思えません。この価格で中身まで刷新するための設備投資をしてたら、むしろ怖いです。

で、飲んだ感想は…確かにやばい。でもハイボールにすれば驚くほど飲みやすい。最初から「ハイボール専用です」って書いておけば、ずいぶん印象違ったんじゃないかと思います。

スナズは飲み方を間違えなければ悪くない選択肢です。合う人にはうまくハマるかもしれません。

 

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