東武ワールドスクウェアに行ってみたいけれど、「しょぼいって聞くけど実際どうなの?」「子どもも楽しめるのかな?」と迷っている方に向けた記事です。
ネット上ではネガティブな声も見られますが、実際のところ家族で訪れるとどう感じるのでしょうか。
この記事では、実際に私自身が2019年に小学生の娘を連れて家族で訪れたときの体験をもとに、園内の展示の完成度や子どもの反応、滞在時間の実際を具体的に振り返っています。
読むことで「行く価値があるのか」「どんな楽しみ方ができるのか」をリアルにイメージできるはずです。
東武ワールドスクウェアはしょぼいのか
つまらないと評される理由を整理する

東武ワールドスクウェアを検索すると、「しょぼい」「つまらない」といった感想を目にすることがあります。我が家も実際に行ってみて、たしかにそう感じる部分はあるなと感じました。
園内には世界の有名な建築物がずらりと並び、そのどれもがとても精巧に作られてはいますが、基本的には「ゆっくり眺めて歩く」ことが楽しみ方の中心。
触れたり遊んだりできる場所はあまりなく、広く静かな園内を落ち着いて歩いてまわる、といった印象です。
当時小学生だった娘も最初は喜んでいましたが、しばらくすると足取りが重くなり、最後には「遊ぶとこないじゃん」とぽつり。
そのひと言を聞いたとき、「ああ、こういうことか」と静かに納得しました。子どもが思い描いていた「テーマパーク的な楽しさ」とは、少し違っていたのだと思います。
大人が感じる展示の完成度と魅力

大人の目で見ると、展示の作り込みには素直に感心させられる部分が多くありました。
建物の造形だけでなく、背景の風景や登場人物の配置まで丁寧に再現されていて、見ているとその国の空気感まで伝わってくるようです。
特に印象的だったのは、海外の宗教文化に配慮したスペースが園内に設けられていたこと。こうした細やかな配慮に、運営側の真面目な姿勢を感じる場面もありました。
ただその一方で、せっかくじっくり眺めて楽しみたいと思っても、娘がどんどん先に進んでしまい、結局ゆっくり見られなかったというのが正直なところです。
展示の魅力を深く味わうには、「ある程度の落ち着き」と「同行者の理解」が必要なのかもしれません。再訪するなら、今度はもっとゆったりと楽しみたいと思っています。
子どもに退屈と映るポイントとは

娘にとって、ここは楽しい場所というよりも「期待外れな場所」になってしまったようです。私が事前に内容をしっかり伝えていなかったことも原因だと思います。
娘はテーマパークのような遊び場を想像していたのかもしれませんが、実際には展示を見ることがメインの施設。園内には子どもが身体を動かして遊べるような遊具などはなく、展示も見るだけ。
興味が湧く前に早くも飽きてしまったようで、途中からは無言のまま先へ先へと歩いていってしまいました。
せっかく時間をかけて来たからには楽しんでほしいという気持ちがあっただけに、親としても少し寂しさを感じたことを覚えています。
もし子どもと一緒に訪れるのであれば、「遊ぶ場所」ではなく「建物を見る場所」であることを、きちんと説明しておく必要があると感じました。
2019年に家族で訪れた実体験レビュー
北千住から特急で向かった日帰り旅行

休日は車で出かけることが多いのですが、この日は少し趣向を変えて、東武特急に乗って向かうことにしました。北千住から乗車し、車内で駅弁を広げて、家族3人でゆっくりと朝ごはん。
娘も電車に乗るだけでテンションが上がっていて、ちょっとした旅行気分を味わっていたように見えました。
ワールドスクウェア駅で降りると、目の前がもう施設の入口という立地で、移動に関してはとてもスムーズだったと記憶しています。
ただその分、着いた時点で「もう着いちゃったね」といった空気もあって、旅情感を楽しめるのは移動中だけだったような気もしました。
駅から外に出ても周囲には何もなく、「ここで本当に一日過ごせるのかな?」という一抹の不安を感じながら、静かなエントランスへと向かっていきました。
園内の展示を見て感じた迫力と限界

入園してすぐに、日本エリアの展示が目に入ります。見慣れた建物がミニチュアになって整然と並び、その再現度の高さにまず驚かされました。
スケールやバランスも見事で、精巧に作り込まれた建築群を眺めていると、まるで空から都市を見下ろしているような感覚。
世界各国の名所を一度に見られるという楽しさもあり、大人としてはとても面白く感じました。
ただその一方で、どこか感情の引っかかりが少ないというか、どれも完成度が高いために逆に印象が均一になってしまい、「すごいけれど何かが足りない」と感じたのも事実です。
どこかに動きや音があれば、もう少し記憶に残ったのかもしれません。感心はしたものの、「記憶に残る感動」とは少し違った種類の体験だったようにも思います。
滞在時間と子どもの反応で分かった現実

ここは園内は広く展示の数も豊富ですが、ゆっくり見て回っても2〜3時間程度でひと通り回れてしまいます。我が家は午前中に入園して、お昼すぎにはもう見終わってしまいました。
子どもにとっては「何かをした」というより「ただ歩いた」だけの時間に感じられたようで、後半は完全に飽きた様子。
展示の完成度には感心していたものの、それをじっくり見たいと思うこちらの気持ちと、早く次に行きたいという娘の態度にズレがありました。
途中からは親も気を遣って声をかけたり、無理に盛り上げようとしたりしていましたが、それも長くは続かず。
やがて家族の間には微妙な空気が流れ始め、「これは思っていたより早く終わるな」と静かに感じていたのを覚えています。ここで一日を過ごすのは、少し難しいかもしれません。
再訪を考える人への計画のヒント
半日で遊び切れる前提で立てる計画

東武ワールドスクウェアは、滞在時間が比較的短めの施設です。展示物の数は多いものの、そのすべてをじっくり見ても、半日もあれば十分に見て回れる印象でした。
我が家の場合も午前中に入園し、お昼を園内のレストランで済ませたころには、すでに回り切ってしまっていました。
展示を眺めること自体が中心になるため「何かを体験する」「長く滞在する」といった楽しみ方は難しく感じます。
そのため、ここだけで1日を過ごすつもりで出かけてしまうと、午後からどう動くかに困るかもしれません。そのため「半日で一度出るつもり」でスケジュールを立てておくほうが安心です。
あらかじめ次の目的地を決めておけば、時間にも気持ちにも余裕が生まれ、全体の流れもスムーズになります。
鬼怒楯岩大吊橋や温泉街との組み合わせ

展示を見終えたあと、我が家は「せっかくだからもう少し観光を」と思い、鬼怒川温泉方面へ歩いて向かうことにしました。
電車の本数が少なく待ち時間が長くなりそうだったため、「歩いたほうが早い」と判断して強行突破を決めたのです。しかしこの「移動時間のロス」が、あとからじわじわと響いてくることに。
鬼怒川にある「鬼怒楯岩大吊橋」は景観も良く、東武ワールドスクウェアとセットで楽しむにはちょうどいい立地です。
ただ実際に行ってみると「吊橋を渡って終わり」という印象も強く、移動の手間に対して得られる満足感はやや控えめでした。
鬼怒川エリア全体が「宿泊前提」で構成された観光地ということもあり、日帰りなら動線を事前に組んでおくことが大切だと感じました。
計画不足で失敗した教訓と次への準備

このときの旅行で一番の反省点は、事前の計画が甘かったことです。ワールドスクウェアで昼食を取りながら「周辺に何があるのか?」をその場で調べ始め、結果として行き当たりばったりの展開に。
鬼怒川温泉までの道のりは予想以上に長く、娘にはかなり不評でした。途中からは文句が止まらず、空気もやや重たくなってしまいます。
ようやくたどり着いた吊橋は絶景で悪くなかったものの、その先の行き先は決まっておらず、結局なんとなく鬼怒川駅前へ向かうことに。
しかし到着したときにはすでに夕方で、駅前のお店も次々と閉まり始めていました。お土産を買う時間もなく、慌ただしく帰路についた形です。
娘にとっては「電車で遠くまで来て、ひたすら歩かされた日」だったかもしれません。すべては私の計画不足が原因です。
まとめ
あらためて振り返ってみると、当時は「ちょっと物足りなかったね」という印象が残った家族旅行でした。ただそれがすべて施設のせいかというと、そうではなかったと思っています。
当時は娘がまだ小学生で、展示にそこまで興味を持てなかったこと。こちらも計画を詰めきれていなかったこと。その両方が重なった結果だった気がします。
実は今、再訪を少し考えています。あれから年月が経ち、娘もずいぶん成長しました。世界のことに少しずつ関心を持ち始めていて、今ならまた違った視点で楽しめるかもしれません。
もちろん、次は周辺観光や移動手段も含めて、事前にきちんと準備したうえで出かけたいと思っています。そうすれば、以前よりも満足度の高い時間が過ごせそうな気がしています。

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