土浦市・宍塚大池でバス釣りと野鳥観察は可能?:雷魚・ザリガニ・駐車場情報も紹介

土浦市・宍塚大池でバス釣りと野鳥観察は可能?:雷魚・ザリガニ・駐車場情報も全紹介 沼レポ

宍塚大池(ししつかおおいけ)に興味はあるけれど「バス釣りはできるのか」「野鳥は見られるのか」「駐車場はあるのか」と具体的な情報が少なく、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

土浦市に残るこの里山のため池は、釣りや自然観察のスポットとして知られていますが、現地に行かないと分からない独特のクセや注意点があります。

この記事ではバス釣りや雷魚・ザリガニの生息、野鳥観察の様子、アクセス方法や駐車場の実態、さらには周辺グルメまでを現地取材で詳しくお伝えします。

読んでいただければ、宍塚大池を訪れる前に必要な準備や期待できる体験がすべて分かり、安心して計画を立てられます。

 

宍塚大池の成り立ちと自然の魅力

里山に残る農業用ため池

里山に残る農業用ため池

宍塚大池は、土浦市の里山にある人工池です。山の上の窪地に水がたまっているため、初めて訪れると「どうしてこんな場所に池があるの?」と驚かされます。

実際は自然にできた池ではなく、農業用のため池として人工的に堰き止められたものです。北側には直線的な堤が築かれ、そこから排水されて下の農地に水が送られる仕組みになっています。

現地の看板にも「ため池」と記されていて、地域の暮らしを支える施設であることが分かります。見た目は自然そのものですが、背景を知ると景色の見え方が変わります。

人がつくった池が長い年月を経て自然に溶け込み、今では独特の雰囲気を持つ場所となっているのが宍塚大池の大きな特徴です。

夏を彩る蓮の花と景観

夏を彩る蓮の花と景観

夏の宍塚大池は、何より蓮の花が印象的でした。緑の大きな葉が一面に広がり、その隙間からピンクの花が点々と咲いている光景はとても華やかです。

山の上にあるため周囲に人の生活感がなく、鳥の声と風の音だけが響く静かな空間で花を眺めると、不思議なほど心が落ち着きます。

水面に映る花と空の色が混ざり合い、時間が止まったように感じられる瞬間もありました。街中の池や公園では味わえない、手つかずの自然の中での蓮の景観は特別です。

暑さが厳しい時期に訪れましたが、むしろその暑さが蓮の鮮やかさを際立たせていたように思います。

野鳥観察と豊かな生態系

野鳥観察と豊かな生態系

宍塚大池は野鳥の観察地としても知られています。訪れた時には白い鷺(サギ)が一羽、水辺で静かに羽を休めている姿を見かけました。

また茶色い小さな鳥が地面を素早く走る姿も印象的で、あまり都会では見ない光景です。

池の周囲には「野鳥を大切にしましょう」という案内が掲示されており、地域で保護が意識されていることが伝わってきました。

さらに歩いていると水面が大きく揺れたり、魚がジャンプしたりする場面が多く、魚影の濃さにも驚かされます。斜面ではトカゲが走り回り、生命の気配がそこかしこに感じられました。

静かな場所でありながら、生き物の存在感がとても強いのが宍塚大池の特徴です。

 

宍塚大池で楽しめる体験と釣り情報

バス釣りの可否と放流禁止の掲示

バス釣りの可否と放流禁止の掲示

宍塚大池を歩いてみると、「釣り禁止」と明記された看板はありませんでした。ただし「魚の放流は禁止」と書かれた掲示があり、外来魚を持ち込む行為は強く制限されています。

ブラックバスや雷魚のような外来種は繁殖力が強く、在来の生き物を減らしてしまう恐れがあります。

農業用のため池は地域の水を守る大切な役割を持っているため、水質や生態系を乱す可能性がある行為を避けているのかもしれません。

実際に訪れたのは暑い夏の午後だったためか釣り人の姿は一人もなく、静かな水辺が広がっていました。

禁止ではないにせよ、環境や地域への配慮を意識すれば、釣りをするにしても節度を持った楽しみ方が求められると感じました。

雷魚やザリガニの生息可能性

雷魚やザリガニの生息可能性

池を歩いていると、水面が突然揺れて大きな魚が跳ねる場面が何度もありました。特に泥の多い東側では水が濁っていて、そこから気泡がブクブクと上がる様子も見られます。

姿をはっきり見たわけではありませんが、この環境なら雷魚が潜んでいても不思議ではありません。(実際、こちらの情報ではアメリカザリガニが生息しているとの記載があります。)

ザリガニについても直接確認はできませんでしたが、魚影や生き物の気配が濃い池なので、かなり高い確率で生息していると感じます。

実際に池の縁を歩くとトカゲが一斉に走り出したり、小さな虫が舞ったりして生命感があふれています。訪れる人にとっては「何がいるのだろう」と想像する楽しさも大きな魅力になるでしょう。

ボート釣りが不向きな理由

ボート釣りが不向きな理由

宍塚大池でのボート釣りは現実的ではありません。ボートをレンタルできる施設もなく、桟橋のような設備も整っていないためです。

池の片隅には古いボートに雨水がたまっている様子も見えましたが、完全に放置されたものではなく、蓮の管理などに使われている可能性もあります。

いずれにしても釣り人が自由に利用できるものではなく、釣り用の設備として存在しているわけではありません。

農業用のため池という性質を考えると、個人がボートを持ち込んで浮かべるのは常識的に避けるべきです。

さらに池の西側には私有地が含まれており、散策路以外への立ち入りを控えるよう注意書きもあります。宍塚大池は岸から景色や生き物を楽しむのが適切だと感じます。

ネット上に見られるボート釣り情報について

ネット上に見られるボート釣り情報について

ネット上では、過去に宍塚大池でボート釣りをしている様子などを見かける場合があります。

しかし2025年夏の時点では「ネット上でボート釣りのポイント」とされる場所に草木が繁茂しており、立ち入ることは現実的に困難となっています。

 

宍塚大池への行き方と訪問の注意点

駐車場がなく利用に困る現状

駐車場がなく利用に困る現状

宍塚大池の周辺には、観光用の駐車場は用意されていません。池の手前に少し開けたスペースはありますが、そこは正式な駐車場ではなく、土地の持ち主が作業用に使っている可能性もあります。

実際に訪れた際も一台だけ車が停まっていましたが、観光客ではなく地元の方の車だと感じました。

安心して停められるのは土浦市立考古資料館の駐車場ですが、池まで距離があるため歩く覚悟が必要です。

車で直接アクセスできる場所ではないので、訪れる際には事前に駐車場所を考えておかないと困る場面が出てきます。

細い山道と砂利道のアクセス

細い山道と砂利道のアクセス

宍塚大池へ向かう道は、大通りから外れた瞬間に雰囲気が一変します。雑木林の丘を抜け、ゴルフ練習場の脇を過ぎると、車一台がやっと通れるほどの細い山道が続きます。

舗装も不十分。最後の区間は砂利道となり、車だとかなり神経を使う状況です。歩く場合も道幅が狭く足元が不安定なので、スニーカーよりトレッキングシューズの方が安心でしょう。

道中は「この先に本当に池があるのか」と疑いたくなるほど人の気配が少なく、不安になる道のりが続きます。

しかし、その先に突然現れる大きな水面を目にしたときの驚きは格別。アクセスの大変さを含めて、宍塚大池を訪れる感動の一部になっていると言えます。

夏場に多いアブへの注意

夏場に多いアブへの注意

宍塚大池を夏に訪れると、もっとも苦しめられるのはアブです。汗をかいた体に反応しているのか、常に耳元をブンブン飛び回り、立ち止まるとすぐにまとわりついてきます。

写真を撮ろうとしても手で払いながら動き続けなければならず、落ち着いて観察するのは難しい状況でした。蚊のように刺されて痒みが残ることは少ないものの、しつこさと音の不快感は強烈です。

釣りや野鳥観察を目的に来ても、対策をしていなければじっくり楽しむどころではありません。虫除けスプレーはもちろん、長袖や帽子などの装備も必須です。

自然が豊かであることの裏返しですが、準備不足で訪れると「アブに追われ続けた思い出」しか残らない恐れがあるので注意が必要です。

周辺飲食店のランチ営業が短い

周辺飲食店のランチ営業が短い

宍塚大池の周辺には土浦学園線(県道24号線)が通っているため、飲食店の数は意外と多め。ただし多くの店はランチ営業の時間が限られているため、注意が必要です。

実際に訪れたときも、14時を過ぎるとランチ営業を終える店が目立ちました。徒歩で訪れる場合は特に、食事のタイミングを逃すと現地で空腹のまま過ごすことになりかねません。

散策や釣りをゆっくり楽しみたい人ほど、事前に候補の店を調べて時間内に立ち寄るか、軽食を持参するなどの準備をしておくと安心です。

宍塚大池を訪れる際は自然の厳しさだけでなく、「食事の計画性も重要」という点も意識しておくべきです。

 

宍塚大池周辺の沼メシスポット

宍塚大池周辺の沼メシスポット

今回宍塚大池を訪れた際に立ち寄ったのが、「特級鶏蕎麦 龍介」です。駐車場が広く家族連れでも利用しやすい雰囲気。訪れたのは休日の午後2時過ぎで、この時間帯は並ばずに入店できました。

店内にはカウンター席とテーブル席があり、ゆったり落ち着いて食事ができる環境。

看板メニューは昆布水につけられたつけ麺で、冷たく締められた細麺はコシが強く、小麦の香りがはっきり感じられました。

まずは昆布水のまま食べてみると爽やかで、次に卓上の塩をふるとさらに風味が際立ちます。濃厚な煮豚ベースのスープに麺をつければ満足感のある味わいになり、最後まで飽きることがありません。

標準でも十分なボリュームがあり、追加料金で麺を増やすことも可能です。宍塚大池の自然を楽しんだあとに立ち寄りたい沼メシスポットです。

特級鶏蕎麦 龍介について、もっと詳しく知りたい方は別記事でレビューをまとめています。

特級鶏蕎麦龍介・土浦学園通り店実食レビュー:昆布水つけ蕎麦の喉ごし体験記 | カニカカ日誌
「特級鶏蕎麦龍介・土浦学園通り店」が気になるけど、昆布水つけ蕎麦って実際どうなの? 見た目は映えるけど、味やボリュームに満足できるのか気になりますよね。ラーメンにしては上品すぎる…そんな先入観がある人こそ読んでほしいレビューです。 この記事

 

まとめ

宍塚大池は、土浦市の里山にひっそりとたたずむ農業用のため池です。

山の上という珍しい立地にありながら、長い年月を経て自然に溶け込み、今では蓮の花や野鳥をはじめとする豊かな生き物たちが暮らす空間となっています。

訪れた人はその静けさと神秘的な景観に癒やされる一方で、駐車場が整備されていないことや細い山道、夏場のアブの多さなど現実的な課題に直面します。

さらに周辺の飲食店はランチ営業が短いため、食事の計画も忘れてはいけません。

観光地として整備された場所ではなく、地域の暮らしを支えるための池だからこそ、訪れる側もマナーと準備を整える必要があります。

静かな里山で自然を味わいたい方にとって、宍塚大池は特別な体験を与えてくれる場所になるでしょう。

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