コンサルの話し方はなぜうざい?:偉そうにマウント取ってくるアイツの正体に迫る

コンサルの話し方はなぜうざい? 沼NEWS

コンサルと話していて「なんかこの人、うざいな」と感じたことがある方へ。特にやたらと自信満々で話してくるのに、内容は薄くてピンとこない ─ そんな違和感を覚えた方に向けた記事です。

なぜ彼らの話し方が鼻につくのか。その裏にある「構造的な理由」を、感情と仕組みの両面から言語化していきます。

話し方だけでなく、なぜそんな態度が成立してしまうのかを掘り下げることで「あの感じ、そういうことだったのか」と納得できるはずです。

読み終わる頃には、ただイラっとしていた気持ちが少し冷静に整理されているかもしれません。読み終わる頃には、そのモヤモヤが整理されているはずです。

なぜコンサルの話し方は不快に感じられるのか

仕事してる風の空気でマウントを取ってくる

コンサルの話し方が鼻につく理由のひとつは、「自分だけはちゃんと考えてますよ」という空気をまとっていることです。

会議の場で真剣な顔をして語り始める様子は、傍から見ると一番仕事している人に見えるかもしれません。ただ実際には、現場の人間のほうが圧倒的に多くの情報を持ち、複雑な調整もこなしています。

それを理解せず「自分の提案が正解です」と言わんばかりのテンションで語る姿勢が、不快感を生む原因になります。

口調だけでなく語気や表情、話し始めるタイミングまで「仕事してる感」に寄せてくるため、逆に薄っぺらさが目立ちやすくなります。

真剣そうに見えるだけの姿勢がかえって相手の神経を逆なでするのは、ある意味で当然の反応とも言えます。

中身が薄いのに断定口調で押し切ってくる

中身が薄いのに断定口調で押し切ってくる

コンサルの話し方で不快感を抱かれやすいのは、「たいした中身がないのに自信満々で言い切る」スタイルです。

話をよく聞くと「どこかで聞いたような一般論」だったり、抽象的すぎて現場に落とし込めない表現が多く見られます。

それでも「結論から申し上げます」「これは明確です」といった断定フレーズで押し通してくるため、聞き手は反論しづらくなってしまいます。

論理的に聞こえる言葉づかいに説得力を感じてしまい、「こっちが間違っているのかも」と思わされる流れができているからです。

実際には中身が伴っていないにもかかわらず、口調の強さだけで主導権を握る話し方は聞く側にじわじわと不信感を残します。それが続くことで、距離を置きたくなる反応につながっていきます。

相手を見ずにマニュアル口調を押し通してくる

相手を見ずにマニュアル口調を押し通してくる

コンサルの話し方にありがちなのが、「誰に対しても同じテンプレートで話す」スタイルです。

現場の背景や文脈に目を向けず、あらかじめ用意したスライドやフレームワーク通りに話を進めるため個別性がほとんど感じられません。

話す内容は一見ロジカルに見えても、会話はまるで台本の読み上げのようで、聞く側は「こちらの状況なんて見ていないんだな」と冷めた気持ちになります。

正論を並べることが正解だという態度のまま押し通されると、そこに対話の余地は生まれません。相手に応じて言葉を選ぶ柔軟さが欠けている話し方は、やがて一方通行の押しつけに変わっていきます。

マニュアル的な進行は効率的かもしれませんが、人と人の会話としてはどこか温度が感じられにくくなります。

 

そもそもコンサルという職業が信用されない理由

実行しないのに評価だけを持っていこうとする

コンサルという職業が信用されにくい背景には、「自分では何も実行しない」という立ち位置があります。

現場で手を動かすことはなく関係者から情報を集めて整理し、それっぽい資料にまとめて提案する。そこまでが仕事の範囲です。

ところがそのアウトプットが社内で「さすがコンサル」「やっぱり外部の視点は違う」と評価されると、実際に現場で動いている人たちからすると釈然としないものがあります。

成果物が見栄えすることで、評価も彼らに集まりがちです。対して現場は曖昧な方針を引き受け、試行錯誤しながら実行に移す役割を担わされています。

この構図が繰り返されるほどに、「結局この人たちは、責任を負わない立場で美味しいところだけ持っていく存在」という不信感が根を張っていきます。

言い切る力だけで信頼を得る仕組みになっている

言い切る力だけで信頼を得る仕組みになっている

コンサルが仕事を進めるうえで特に重視しているのは、「断定することによって相手の信頼を勝ち取る」という手法です。

情報に自信があるから言い切っているというより、「言い切ること自体が仕事」と言っても過言ではありません。逆に言えば、内容が不確かでも語調が曖昧だと「プロっぽさ」が薄れてしまう。

そのため「結論から申し上げます」「この手法が最も有効です」などの強い言葉を先に置いて、正しさを印象づけようとします。

けれどその言葉の裏には現場の葛藤や制約、実現の困難さが一切含まれていないことが多く、聞き手からすれば「本当に分かって言ってるのか?」という疑念が残ります。

信頼を得るための話法が、逆に信頼を削る皮肉な構造がそこにあります。

偉そうな態度を取らないと存在意義が出せない

偉そうな態度を取らないと存在意義が出せない

コンサルという仕事は実態のない領域を扱うことが多いため、態度や喋り方で「専門性」を醸し出さないと仕事として成立しにくい構造があります。

つまり専門知識そのものではなく、「専門っぽい雰囲気」の演出が重要視されているのです。

結果として語尾が強くなったり、腕を組んだり、質問を返して相手を揺さぶったりと、「私は立場が上ですよ」という空気を無意識に出す傾向が生まれます。

これは本人に悪気があるというより、そうしないと「自分は必要な人材だ」と感じてもらえないからです。逆に言えば、謙虚で丁寧なだけでは「誰でも言えそう」と思われてしまう。

この矛盾した構造のなかで態度だけがどんどんエスカレートし、不快感として表に出てしまうわけです。

 

なぜ企業はそのコンサルに頼り続けてしまうのか

形が決まらない仕事は社内で評価されにくいから

企業の中には、評価しやすい仕事と評価されにくい仕事があります。決まった手順で進められる業務や、成果が数値で表せるような仕事は社内でも扱いやすく、責任の所在も明確です。

一方で形が決まっていない仕事 ─ たとえば新しい取り組みの企画や構想段階のアイデア整理といった仕事は結果が見えづらく、誰が評価されるべきかも曖昧になりがちです。

だからこそ、こうした「ふんわりした仕事」は社内で煙たがられやすく、「とりあえず外に出そう」と判断されやすくなります。

実際にはそういった仕事こそチームで丁寧に考え抜くべきなのですが、目の前の評価や効率を優先した結果、コンサルへの依頼という形で処理されていく構図ができあがっています。

曖昧な仕事を得意とするコンサルが一定数いるから

曖昧な仕事を得意とするコンサルが一定数いるから

一方で、世の中にはむしろ「形がない仕事」を得意とする人たちがいます。コンサルを選ぶような人の中には、「答えがない状況で話を組み立てること」にやりがいを感じるタイプが一定数存在します。

彼らは実行にはあまり関わらず、抽象度の高いまま物事を整理してまとめることに価値を置いています。

こうしたスタイルは「形が見えにくい仕事」を外注化したい企業側にとっては非常に都合がよく、「考えるプロに任せるべき領域」として正当化されやすくなります。

ただしその得意分野は「話を作ること」であって「責任を持って結果を出すこと」ではない点には注意が必要。実行を伴わない思考作業に慣れた人が、曖昧な仕事を受け続けているという現実があります。

企業とコンサルの思惑がうまく噛み合っているから

企業とコンサルの思惑がうまく噛み合っているから

企業側は「面倒で扱いにくい仕事を外注化したい」と考え、コンサル側は「形が決まっていない仕事こそ自分の出番だ」と思っている。

この両者の思惑がぴったり噛み合っていることが、今のコンサルビジネスの土台になっています。

特に大企業では新しい提案を社内から出すのは難しく、責任の所在も不明瞭になりがちです。だからこそ「外部の人に言ってもらったほうが通りやすい」という事情が働きます。

一方でコンサル側も「自分で動かなくても評価される仕事」を引き受けるほうが効率が良く、キャリアとしても綺麗に見える。

この相互依存の構図が「形のない仕事」を外注化し、正論風にラッピングして戻してくるサイクルを支えています。

 

まとめ:そのうちAIに駆逐されるので安心していい

コンサルの話し方はなぜうざい?:偉そうにマウント取ってくるアイツの正体に迫る

コンサルの話し方がうざく感じられる背景には、構造的な役割と時代の変化があります。形が決まっていない仕事を言葉で整える役目は、かつては専門家にしかできないものでした。

しかし今は情報を集め、整理し、それっぽく構成する作業こそAIの得意分野です。しかも企業の社員自身がそのAIを使えるようになってきた。

つまりこれまで外注化していた「考えている風」の仕事は、社内でも回せるようになりつつあります。疲れもせずマウントも取らないAIのほうが、むしろ快適に感じられるかもしれません。

わざわざ高額な外注費を払う理由がなくなったとき、あの偉そうに話していたコンサルが「ただの置き換え可能な存在」に変わる日も近いかもしれません。

編集後記

編集後記

今回は「コンサルの話し方はなぜうざいのか」という、多くの人が一度は感じたことのある違和感について掘り下げてみました。

コンサルの方にはやや失礼な内容になってしまったかもしれませんが、これはあくまで構造への言及であって職業そのものを否定する意図はありません。

しかし私自身、技術系の現場にいる立場として、コンサルに対してややネガティブな印象を持っていたのは事実です。

一方で私の周囲にはコンサルに転職した人も多く、理由を聞くと「何もしないのに偉そうにできるから」という声があったのも正直なところです。

ただ彼らが選んだ道にはそれなりの合理性もあって、「形のない仕事」をうまく整える能力や、言葉だけで価値を提供する力は確かに存在しています。

企業もまた、自分たちでは扱いにくい部分をコンサルに頼ることでバランスを取っているわけです。なので今回の記事のトーンがやや厳しく見えるかもしれませんが、構造的にその立場が必要とされているという現実も理解しています。

結局のところ、手を動かす代わりに口を動かすのが仕事だとすれば、多少のマウント口調はもう「プロ野球選手でいう素振り」みないなものだと思って受け止めるのが、ちょうどいい距離感なのかもしれません。……とはいえ、やっぱりムカつくときはムカつくんですけどね(笑)。

 

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