京成線と北総線、もっと言うと成田スカイアクセス線の違いを知らないまま、今日も何となく乗ってませんか?
京成線の路線図をよ~く見てみると、成田スカイアクセス線の下に小さく「北総線」って書いてある。でもいま自分が乗ってるのは、いつも見慣れたあの電車。
この記事では、「そもそも北総線って何なの?」という疑問に対して、路線の仕組みや鉄道会社の違いなどから丁寧に解説します。
ほとんどの人が「どうせ全部京成線なんでしょ?」って思ってるそれ、実は違います!
読み終えれば、「千葉の似たような電車たち」の関係性がスッキリ整理されて、モヤモヤがすっと解消されるはずです。
北総線と京成線は別の会社で別路線

北総線の線路は「成田スカイアクセス線」として、京成電鉄の路線図にも記載されてます。何よりあの「京成スカイライナー」が走る路線ですが…、北総線と京成線は別会社の別路線。
北総線を運営しているのは「北総鉄道株式会社」で、京成線は「京成電鉄株式会社」が運営する路線です。北総線は京成高砂駅から印旛日本医大駅まで、32.3kmを15駅で繋いでいます。
マークが京成電鉄のデザインに似ていたり、路線の両端が京成電鉄と接続しているのが「全部京成線に見える」もとになっています。
でも実際には「北総線に京成の電車が乗り入れている」だけ。
案内や路線図で「何となく同じように見えてしまう」こともありますが、運賃や仕組みはまったく別物。まずここを分けて考えるだけで、北総線の構造はぐっと理解しやすくなります。
北総線をスカイライナーが走る理由

でも…、「なんでスカイライナーは北総線に乗り入れるの?」という疑問。確かに、京成本線(京成独自の線路)を走っても成田空港には行かれます。
なのにスカイライナーが北総線を走る理由は、単純に「そっちの方が早い」から。
もちろん他社の線路を使うので、北総線と「サブスク契約的」なことは必要です。実際に「第2種鉄道事業」という制度があり、これは「他社の線路を借りて電車を走らせてもいいよ」というもの。
京成スカイライナーやアクセス特急はこの仕組みを使って、京成高砂から北総線を通り、成田空港まで向かっています。
乗っている側としては「ずっと京成の電車に乗っている」感覚でも、知らないうちに別会社(北総線)の線路を走り、そしてまた京成線の線路(印旛日本医大〜成田空港)に戻る。これが混乱の理由なんです。
北総線は区間によって持ち主が違う

つまり北総線は、京成線が乗り入れてくれると「サブスク利用料的なもの」が入ってくる仕組みなんですが…。実はその北総線も京成グループと「サブスク契約的」なことをしています。
北総線は「京成高砂駅から印旛日本医大駅までの32.3km」と言いましたが、実は北総線が所有している線路は「京成高砂駅から小室駅までの19.8km」だけ。
「小室駅から印旛日本医大駅までの12.5km」を所有しているのは「千葉ニュータウン鉄道株式会社」という別会社で…、なんとこの会社、京成電鉄の子会社です。
つまり北総線は「自分の店に通ってくれる常連さんのお店から、毎日材料を仕入れている」的な状態。
なぜこんなことになったのか?は、ニュータウン開発が絡んだ、複雑な背景があったようです。ここでは省略しますが、気になる方は調べてみてください。
北総線は京成・京急に走ってほしい

北総線は全15駅、保有車両も108両・13編成と、鉄道会社の規模としては小さい部類に入ります。
この規模で単独運行を維持するのは難しいので、高頻度のダイヤを実現するためには、他社の乗り入れが不可欠でしょう。
そこで大きな役割を果たしてくれているのが、京成電鉄と京急電鉄という「2大常連さん」の存在。
2010年に成田スカイアクセス線が開通したことで、京成線が北総線へ乗り入れを開始、羽田空港からの京急線も相互直通運転を行うようになりました。
これによって羽田と成田という、二つの大空港をダイレクトに結ぶルートとしての役割が生まれ、北総線の存在感が高まりました。
つまり北総線は自分の電車で目立つのではなく、他社の電車に通ってもらうことで「ほくそ笑む」というスタイルなんです。北総だけにね…。







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